インラインスケートのベアリング【歴史】

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インラインスケートのベアリング【歴史】

インラインスケートのウィールに組み込まれているベアリングの歴史についてです。

そもそもベアリングって何?

結論から言いますと、ベアリングとは「物が回転することを助ける部品」です。

工業用機械や自動車、航空機、発電機、各種機械などに幅広く使用されています。

幅広い分野で使用されている主なベアリングは、金属製で輪状ドーナツ型の物が殆どです。
日本語では軸受(じくうけ)と呼ばれています。
機械の中にある沢山の部材のうち、回転する物の回転軸を支える部品として組み込まれて
使用されています。
私達の身近なところでは、冷蔵庫や掃除機、エアコンなどの家電製品、オートバイや自転車、そしてインラインスケートにも使用されています。
これらの製品の内部には回転する部分があり、ベアリング部品はその回転を支えています。

ベアリングには大きく2つの2大役割があります。
一つ目は、摩擦を少なくして回転を滑らかにすることです。
二つ目は、回転する軸を正しい位置に保つことです。

回転を支える部分と回転する軸との間には摩擦が生じます。
その摩擦を少なくして回転を滑らかにする働きがあります。
摩擦を少なくすることにより消費エネルギーを少なくすることができ、また、摩擦面を小さくすることにより摩擦熱の発生をも防ぎます。

もうひとつ、回転を支える部分と回転する軸との間には大きな力が生じます。
ベアリングはこの大きな力を分散させる事により部材が故障することを防ぎ、回転軸を正しい位置に保つ働きを持っています。

これらのベアリングの働きによって、機械を長時間や繰り返して使用することができます。

インラインフィギュアスケートのウィール(ローラー車輪)に組み込まれているベアリングにも、この大きな2つの働きがもたらされています。
一つは、摩擦抵抗の少ない滑らかな滑走感と、体重などの大きい負荷があっても軸が定位置でブレることなくしっかりと支えてくれていることです。

そういった意味でも、インラインフィギュアにとってベアリング部品は重要で大切な部品です。

インラインフィギュアを滑走する際の注意点として、滑走面の水濡れがあります。
何故かというと滑走面の水分でスリップするからです。水は摩擦が少ない為滑ります。

滑走中にウィールに傾斜をつける事によってカーブ滑走をしたり、ブレーキをかけたりすることができます。これは、ウィールと滑走面との間にグリップという摩擦があるためです。
しかし、その間に水があると摩擦がなくなりスリップします。

アイススケートが滑るのは、氷とブレードとの間の摩擦が少ないからではありません。
氷とブレードが擦れることより発生する摩擦熱によって氷が溶けて水分が発生します。
氷とブレードの間に水があることによってアイススケートは滑るのです。
アイススケートは氷で滑っているのではなく氷が溶けた水によって滑っているのです。

アイススケートは「水で滑る」のに対して、ローラーやインラインスケートは、
「ベアリング」で滑るというイメージです。
インラインフィギュアでの滑らかな滑走感においてのベアリングはとても重要な部品です。

ベアリングは、インラインフィギュアスケートにとって心臓部分といっても過言ではないくらいのものです。

ベアリングのちょっとした歴史

古代人においては、動かすことができない程の重い物を運ぶ方法を模索していました。
大きく重い石を動かす時、石の下に細い丸太を数本入れて、その数本の丸太を前後入れ替え続けながら転がし動かすことで重い石を楽に運ぶ方法を見つけました。
丸太を使うことで摩擦を減らし、少ない力で動かすことができたということです。
古代エジプトの壁画にこの様子が描かれたものがあるとのことです。
ベアリングは摩擦を少なくして、滑らかに動かすための道具と説明しましたが、
この丸太の働きは、現在のベアリングの始まりでもあります。

後に、前述での丸太の代わりに球状の球を使う方法が見い出されました。
球は障害物がない限りどこまでも転がりながら移動します。
そこで球の移動範囲を制限をする保持器というものができました。
簡単にいうと囲いの中に球があるイメージです。
囲いの中の範囲内で球が回転したり動くということです。
この柵の役割をしているものが保持器です。
ベアリングの中には球体がありますが、球体は保持器によって取り囲まれているため、保持器の内側に留まって回転をします。

こういった丸太や球、保持器を使って、摩擦を少なくし少ない力で回転運動を支えるといったことでベアリングの進化が更に進んでいきました。

馬車での車輪や、荷車の車輪、後には自転車の車輪にベアリングが使用されるようになり、18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業革命では、鉄製のベアリングが量産され様々な分野で活用されるようになり、現在のベアリングへと至る形となっています。

ちなみに、初の日本製ベアリングは、1916年に海軍の要請を受けて製造されたものが最初のようです。

シールドをはめ込んだ状態のボールベアリングの画像

【補足】インラインフィギュアスケートのウィール構成とブレード付け替え

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